2018-11-11から1日間の記事一覧

松浦理英子『最愛の子ども』(文藝春秋)

素晴らしかったです。「わたしたち」と名乗る語り手のスリリングなありようをはじめとして、隅々に至るまで実に巧みに設計されています。物語の舞台となる場所や西暦年号まで特定できるというのに、この中編小説は純度の高い抽象性と非=歴史性を有している…