『ディセント』(ニール・マーシャル)

シネセゾン渋谷にて。精神的な傷を抱えたヒロインが洞窟にもぐるというあからさまに分析的な物語でありながら、ケーヴィングのディテールの丁寧な描写が、緊張感を最後まで持続させることに成功しています。中盤以降続く視界の限定性も、サスペンスをよりいっそう盛り上げています。6人の女性たちを的確に描き分ける脚本と演出も実に巧みで、なにより99分という適度な長さが好ましいです。