『M-1グランプリ2006決勝戦』

チュートリアル優勝おめでとうございます。福田の話の細部に異様な食いつきを見せる徳井の、その過剰さがもうおかしくておかしくて、笑い転げながら見ておりました。1本目の冷蔵庫のネタの方が好きですが、2本目の自転車のベルもすばらしかったです。冷蔵庫や自転車のベルだけであそこまでの笑いにつなげてしまうのですから、本当にすごい! ネタとして計算され尽くしていながら、なおかつその計算を大きく逸脱してみせる徳井の過剰さと、その過剰さに焦点化した彼らの漫才は、優勝の名にふさわしいものだったと思います。
フットボールアワーの漫才を見るたびごとに、彼らの技術の高さに驚かされてしまうのですが、今日のふたつのネタもすごくおもしろかったです。安定していてなおかつ爆発力がある。彼らが優勝でもおかしくなかったと思います。
大好きな笑い飯は逆に安定してしまって、「笑い飯の漫才」を楽しむことはできるのですが、こういうレースの場では安定した技術よりその時その時の勢いが重視されてしまうので、このままではちょっと不利な気もします。今日のネタも、前半の創作童話が爆発に結びつかなかったのが残念でなりません。しかし後半のダブルボケのテンポアップぶりはやっぱり驚嘆に値する出来でした。これはもう名人芸の域に達していると言っていいのではないでしょうか。