『Fate/stay night』(TYPE-MOON)

PC版です。プレイ時間135時間。本編オールクリア&タイガースタンプフルコンプ済み。全選択肢を見たわけではありませんが、おそらくCGもコンプしているはず。
 
時間をかけすぎてしまい少々印象がぼやけていますが、プレイ前に想像していたものとは異なり、極めて構造的・構築的な物語でした。シナリオ解放がセイバー・凜・桜の順で固定されていることも、循環・反復的な構造、並行世界の差異を効果的に際立たせるための手法のひとつなのでしょう。そしてその構造への欲望が、主人公・衛宮士郎の造型にも深く関わっているように感じます。エモーショナルな機械とでも呼ぶべきいびつな存在…
 
いくつかの印象的な場面があり、たとえば桜ルートの士郎vsバーサーカーや、凜ルートでアーチャーの宝具が判明するシーンなどですが、演出も相まって高揚感のある展開が実にすばらしかったです。
 
あと、『Rewrite』がこのゲームへの数多くの言及に満ちていたことを、事後的にですが理解することができたのも、個人的にはよかったです。とはいえ、どうみてもプレイする順番が逆でしたね…。