なにはなくともまず体力

連休明け初日は心配していたとおり、旅行疲れが全然抜けてなくてボロボロでした。体力ないな〜。
 
会社勤めを始めて、特に30を過ぎて、心から実感していることですが、仕事でも読書でも、まずは体力がないと何もできないんですよね。体力がないと、仕事も全然能率が上がらないし、読書も量をこなせませんし、映画だってスクリーンに集中できなくなります。自分に人並み以上な知力があると言いたいわけではもちろんありませんが、知力があって体力がない人と、体力があって知力がない人がいたとしたら、間違いなく後者の方が会社に役立つ人材なのです。
 
30代になって実感されることと言えばもうひとつあって、10代20代の頃の自分は、この先いろいろなものになれるだろうという(ある意味根拠のない)「可能性の存在」であったのに対して、30を過ぎると、あれにもなれないしこれももう無理だ、という具合に「不可能性の存在」となってしまっている自分に、ある時突然気がつくのです。例えばわたしのこの読書スピードの遅さは、20代のうちなら取り返しがつくもののはずだったのですが、今となっては読書経験の圧倒的な少なさはこの後一生かかっても埋めることのできない絶対的な欠落として眼の前に横たわっています。この「可能性の存在」から「不可能性の存在」への移行は、当人の気づかないうちにいつの間にか完了していて、まあそのまま気づかずに死んでしまえればいいようなものなのですが、しかしその動かしようのない事実に気づいてしまう日が、本当に突然やって来て、人を絶望の谷底に突き落とすのです。
 
それもこれも自分の体力のなさゆえでして、すべては体力をおろそかにしてきたこれまでの人生に原因があるわけですから、まあ要するに自業自得です。などと達観したようなことばかり言っていても仕方ないので、今からできる範囲でがんばろう、ということで。前向きに行きましょ、前向きにね。