『パラダイム』(ジョン・カーペンター)

DVDで。会社でいやなことがあった後、自己嫌悪に陥った夜、イライラして眠れない時、わたしなら迷わずジョン・カーペンター! って先週もおんなじようなこと言ってましたね…
ともあれひさしぶりに観る『パラダイム』は奇妙な味わいのある大好きな1本です。主人公の口ひげとムキムキの身体が実にあやしいんですけど、それはともかく、これは変種のゾンビ映画ですよね。噛みつかれるかわりに液体をぶっかけられることで、仲間が次から次へと「ゾンビ」になってしまうんです。さらに鏡とそこから放たれる光。これは映画をめぐる映画でもあるのですけど、物語のいかがわしさやチープな設定などにとらわれずじっと画面を見つめれば、そこには確かにハワード・ホークスの刻印が感じられるのです。