『ドーン・オブ・ザ・デッド』(ザック・スナイダー)

DVDで。昨年の公開時に観逃していて、今日が初めて。それにしてもなんぼほどゾンビ好きやねん!って感じですねまったく…。
ロメロ版には遠く及ばないけれど、これはこれで悪くないです。特に冒頭の10分間はかなりよかったと思います。『宇宙戦争』の導入部を思い出させられましたが、家に帰ってきて寝て起きたら世界が一変していたというシークエンスを、スピーディに有無を言わさぬかたちで作り上げる手腕はなかなかのものです。昨日観た『ゾンビ』のリメイクと言いながらも、使っているのはゾンビの設定のいくつかと生存者がショッピングセンターに立てこもるという部分だけで、それ以外はかなり大胆に改変しているわけですから、ゾンビが走るからと言って「こんなのゾンビじゃない!」と非難するのも的はずれというものです。向かいのビルの屋上にいる生存者と、ボードに書いた文字で会話するというのも映画的な設定ですし、犬を使って食料を運ぶというアイディアもとてもいいです。
ところで、サラ・ポーリーがショッピングモールの噴水で手についた血を洗い流すところをいかにも意味ありげに撮ってみせ、直後に皮膚を切ったヴィング・ライムズがその水につかるので、これはてっきりヴィング・ライムズもゾンビ菌に感染していたというオチだとばかり思っていたのに、そこにはいっさい触れないで終わってしまいましたが、それってどうなんでしょうか。まぁ噛まれてないから感染しないんだというんならそれでもいいんですけど。