『キャビン・フィーバー』(イーライ・ロス)

DVDで。病原菌もの、疫病もの。例えば『呪怨』シリーズ(清水崇)も『リング』(中田秀夫)も伝染病もので、そもそもホラー映画・ホラー小説の起源に疫病への恐怖があるのだという話は以前も書きました。その意味では実に正統的な作品です。
山の中のキャビン、大きな湖、入り口での警告、恋とセックス、不意の闖入者、外部との連絡が不可能な状況、奇妙な隣人たちなどなど、この種の物語における基本的な約束事を忠実に守っていて、とても好感が持てます。その一方で充分に活かされているとはいいがたい細部や脇役たち*1にも奇妙な存在感があって、物語の経済性を損なう危険を犯してでもそれらの細部に執着してしまう作家の即物的欲望を感じさせます。そういうところは清水崇に似ているのかもしれません。新作“Hostel”も楽しみです。
 
ところで風邪が悪化しております。熱が出てきました。やばい。。。

*1:例えば主人公たちが火をつけた男を従弟に持つ養豚場の女性、助けを求めてきた主人公の青年をショットガンで追い払う民家の男、など。