『ドラッグストア・カウボーイ』(ガス・ヴァン・サント)

DVDで。タイトルからもわかるように、これはある種の西部劇です。薬屋や病院を襲っては薬品を奪い去っていく彼らの姿が、開拓時代の無法者のように描かれます。そんな彼らを追う警官たち(=保安官)も登場するのですが、はしごに登った警官たちを隣家の男がのぞき魔と勘違いしてショットガンで撃つ場面など、ある種のウエスタンが持っている笑いの感覚を想起させます。失敗に終わった病院襲撃から戻ってみると、オーバードーズで死んでしまったヘザー・グラハムがベッドと壁の隙間に横たわっているところなどもとてもよくて、そのあとマット・ディロンが彼女の死体をモーテルの屋根裏に隠すのですが、すぐにモーテルを出なければならなくなり、死体をまた屋根裏から下ろしたりするあたり、結構好きです。ウィリアム・バロウズがジャンキーの神父役で出ています。