本年もよろしくお願いいたします。
以下は毎年書いている自分にとっての昨年一年間の記録です。
● 映画…『三重スパイ』(エリック・ロメール)
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2012/10/27
- メディア: Blu-ray
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これまで幾度かあった上映の機会をことごとく逃し続けていた『三重スパイ』にとうとう接することができたのは、昨年最大の喜びでした。そしてその喜びの感情とは遠くかけ離れたこのフィルムの残酷さに、言葉を失うほかありませんでした。わたしにとって映画を観ることがこの残酷さの体験にこそあるということを、いまさらのように思い出させてくれた、貴重なフィルムです。
● 音楽…Bonnie Pink『Chasing Hope』、麻枝准×やなぎなぎ『終わりの惑星のLove Song』
- アーティスト: BONNIE PINK
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: CD
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終わりの惑星のLove Song(期間生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト: 麻枝准xやなぎなぎ
- 出版社/メーカー: FLAMING JUNE
- 発売日: 2012/04/25
- メディア: CD
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例によって昨年わたしのiTunes/iPodでもっとも再生回数が多かったもの。フルアルバムのみという縛りにしているので上には挙げませんでしたが、bomiさんのミニアルバム『キーゼルバッファ』も上記2点と同じ再生回数だったようです。去年はbomiさんの曲を本当によく聴きました。気持ち的にいちばんきつかった6月頃は、街をひたすら歩き回りながら、タワーレコード限定盤も含めたミニアルバム3枚を、繰り返し繰り返し聴いていました。
bomiさんとともにそのつらかった時期を支えてくれたのがBombay Bicycle ClubとPixiesで、なかでも『I Had the Blues But I Shook Them Loose』と『Surfer Rosa』を、同じようにいくども再生したものです。BBCは昨年ブログ巡りをしていて初めて知ったバンドで、最近音楽誌も読まずCDショップにもあまり足を運ばなくなった自分にとって、いまさらではありますがとても貴重な出会いでした。Pixiesは『Doolittle』の日本盤発売以来ずっと好きなバンドであり続けていますが、あらためて自分にとっていかに大切かということを思い知らされた次第です。彼らの音楽を聴くことで、自分のよって立つところをもう一度確認することができるような、わたしにとってはそんな音楽です。
● 本…米澤穂信『愚者のエンドロール』(角川文庫)
- 作者: 米澤穂信,高野音彦,清水厚
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2002/07/31
- メディア: 文庫
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あいかわらず残念な読書量ですが、去年はこの小説に出会うことができて、とてもしあわせでした。以前に書きましたとおり、すぐれて構造的、かつ倫理的な小説です。
● アニメ…『中二病でも恋がしたい!』
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2012/12/19
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昨年に引き続き今年もテレビアニメばかり見ていました。おかげで映画がおろそかになっているのですが…。
『中二病でも恋がしたい!』のすばらしさについては「偽日記」さんのいくつかのエントリに教えられることが多かったです。陳腐さに落ち込むすれすれのところをその都度巧みにすり抜けていく脚本/演出は、確かな技術的洗練に裏打ちされつつも、その範囲内には到底収まりきらない「危うさ」をはらんでいるように思います。そしてその「危うさ」こそが『中二病』の最大の魅力なのです。
そのほか、『ゆるゆり♪♪』『ヨルムンガンド』が記憶に残っています。
● ゲーム…『Fate/stay night』(TYPE-MOON)
昨年後半に始めた某大作がいまだに終わらないため、プレイ本数はとても少ないです。『Fate/stay night』についてはいまさら言及するまでもない傑作なわけですが、こうして過去のすぐれた作品に触れるにつれて、美少女ゲーム/ビジュアルノベルというジャンルへの興味はますますおおきくなっています。あとはもっと早く読み進めることを心がけないと、積み上げた山が高くなる一方です。