あけましておめでとうございます!

31日から1日にかけては実家で過ごしました。近所の神社で初詣を済ませて実家のお雑煮を食べないと、なんとなく一年が始まらない気がするのです。
 
さて、いろんな方々のベスト10ものを楽しく拝見させて頂いておりますが、わたしも2005年もっとも心に残ったものを、音楽・本・映画の3分野で挙げておこうかと思います。とはいえ、たくさん挙げるほど聴いたり読んだり観たりしていないので、それぞれベスト1のみとさせて頂きます。
 
● 音楽…toddle『I dedicate D chord』

I dedicate D chord

I dedicate D chord

iPodがあると何を何回聴いたか一発でわかってとても便利です。で、調べてみたら昨年一番多く聴いたのがこのアルバムでした。次点は木村カエラのファーストアルバム。
toddleは本当にいいバンドです。このよさをどう言葉にしたらいいのか、なかなかいい表現を思いつけないのがもどかしいのですが。一度ライヴも観てみたいと思っています。
 
● 本…保坂和志カンバセイション・ピース
カンバセイション・ピース

カンバセイション・ピース

近頃読書スピードがますます遅くなっていて、昨年出た本はほとんどが積まれたまま手つかずですので、今さらですがこれを挙げさせていただきます。今年はもう少し読む量を増やす努力をしたいものですが、ともあれ保坂和志のこの傑作を遅ればせながら読むことができて、本当によかったと思っています。小説が構造だということを、これほどまでに的確に表わしている作品は稀であり、その意味で非常に貴重な小説です。
 
● 映画…『ミリオンダラー・ベイビー』(クリント・イーストウッドイーストウッド相米ゴダール」の時代の人間としては、昨年はゴダールイーストウッドの新作を観ることができたとても幸せな年でした。特にイーストウッドのこれに関しては、75歳の映画作家が自作に根底的な変化を導入した驚くべき大胆さに、おおいに動揺させられました。最新作の硫黄島映画は今年中に観ることができるのでしょうか。
新作以外で言うと、ペドロ・コスタオリヴィエ・アサイヤスの作品にようやく接することができたのが自分にとっては大きかったです。『ヴァンダの部屋』は観た直後よりも、少し時間が経ってからその切実さがじわじわと迫ってくる傑作でしたし、3回観た『デーモンラヴァー』と『イルマ・ヴェップ』(こちらはビデオですが)には、新しい映画の感触が確かに感じられました。