サンガツ『静かな生活』

いわゆる「音響派」「ポスト・ロック」関連のCDは社会人になってから随分買いあさりましたが、あまりにきりがないので、去年あたりから自粛しております。で、このサンガツの3年半ぶりの新作も最初は買うつもりはなかったのですが、実際こうして聴いてみると、彼らならではの心地よくかつスリリングな音響空間の広がりがすばらしくて、実家にある旧作も聴き直したくなるほどです。
それにしても、世界中の才能ある音楽家たちが、いわゆるメジャーレーベルと契約しなくても小さなレーベルだったり自分ひとりの力でCDを製作し、それが世界中で流通していて、そのうちの1枚が日本のわたしの手元まで届くような時代になっているのかなぁと、これまた例によってなんの裏付けもなく、勝手に想像しているわけです。一時期以降CDのプレス単価がかなり下がったことなんかも、この状況には関係していると思うんですけれど、例えばキム・ヨーソイさんのデビューアルバムとか、NUNO CANAVARROさんの“PLUX QUBA”とかは、初回はどのぐらいプレスしてるのかとか、いやいや日本のタワーレコードにCDが並ぶぐらいの人たちは、マイナーレーベルといっても結構でかいレーベルに所属してるんだよとか、まあ適当に書いてるだけなんですけど、そういう音楽業界の流通問題にはちょっと興味があったりします。

静かな生活

静かな生活