『エクソシスト3』(ウィリアム・ピーター・ブラッティ)

先日買ったDVDをさっそく観ました。2回目です。
エクソシスト』(ウィリアム・フリードキン)のメイキングかなにかでブラッティが『エクソシスト3』の出来について自らダメ出ししていたのを観た記憶があるんですけど(かなり昔なので相当曖昧です)、『エクソシスト』がそれなりに面白くはあっても突出した作品になり得ていないのに対して、『エクソシスト3』はタイトにまとまったサスペンス作品としても一級品だし、非常に刺激的なフィルムになっています。『CURE/キュア』(黒沢清)はかなりこの映画にインスパイアされているのではないでしょうか。看護婦が殺される場面のショットの積み重ねとカット尻、ジョージ・C・スコットが病院の院長に抗議されている場面でキャメラがふとガラス窓の外に置かれて院長の声がオフ気味に入るあたり、あるいはスコットが神父の殺害現場を検分する場面で窓の外に雨を降らせるタイミングだとか、この監督の力量が確かなものであることを裏付ける細部には事欠きません。スコットのセリフだけで説明されていた最初の黒人少年の死体を、ラストでしっかり使ってみせるあたりもいいですよね。
そういえば『エクソシスト ビギニング』は観逃してしまったのでした。レニー・ハーリンの映画を観逃すなんて我ながら信じがたいことですが。DVD出てますし、近いうちに借りてこようと思います。