『バード』(クリント・イーストウッド)

DVDで。中断していた「音楽映画ミニ特集」の4本目になります。
この映画を観るのは今回が初めてです。これでイーストウッド監督作品で観ていないのは、未公開作の『愛のそよ風』だけとなりました。
フォレスト・ウィティカー演ずるチャーリー・パーカーが全く面識のないストラヴィンスキーの家に行くという場面があって、夜で家に灯りがついていることを確認してからチャイムを鳴らすと、玄関の扉が開いて中からストラヴィンスキーらしき人とその奥さんとおぼしき人が出てくるのですが、ちょうどこの1940年代前半に、ストラヴィンスキーを始め、トーマス・マンブレヒトといったヨーロッパの芸術家たちがアメリカに亡命してきてカリフォルニアに住んでいて、映画でもあと数名の名前が出ていたと思うのですが、彼らとチャーリー・パーカーを同時代に並べてみせる視線に、そしてパーカーとストラヴィンスキーがほんのかすかではあれ接触していたという物語に、ドキッとさせられたのでした。